うちのマンションの1階にはいつも猫がいる。
雨がしのげるし、近隣住宅からエサももらえるので、半ば飼い猫みたいなもんである。
最近みかけたこやつには勝手に『サーベル』と名前を付けた。
名前を呼べば足元ですりすりし、3階の部屋までついてくるようなカワイイヤツだ。
ある日、サーベルの本名は『キクちゃん』で、2階の人が主にエサを与えているということが発覚。
その日から『キクちゃん』と呼ぶわけだが、『サーベル』と呼んでももちろん甘えてくる。
イヤラシイヤツなのだがニクメナイ。
君が生きるために身につけた術なのだろう。もうしょうがない。
あぁ、でもキクちゃん。せっかく綺麗にしたビーノのうえで吐き戻すのはやめてオクレ。